フギンとムニン / ごあいさつ
はじめまして。
八子(はちこ)と申します。
小さな頃から(興味のあることに限りますが)「知りたい欲」がとても強く、本を読み出したら止まらず・周りの音は聴こえず、病気と言われてまいりました。
ありがたいことに家族も友人も「病気」の一言で済まして、そのまま放置してくれたおかげですくすくと育ち、現在も変わらず本の虫でございます。
昔より多少は集中力が落ちてきたような気もしますが、「知りたい」と思った時のワクワク感と衝動は変わりません。
そんなワタクシの脳内はブラックボックスでして。
カラスのようにせっせと集めてきたキラキラとしたお話を、ラベリングして取り出しやすく収納するでなく、大きな黒い箱にまとめてポイっと入れるだけ。
何がきっかけで思い出すかも分からない。
そんなところが向いているのか、学生の頃手にしたタロットは思いの外馴染み、周りにお願いされてよく占っていました。
ところがそのうち当たり過ぎて自分でも怖くなり、何をするにもカードに聞いてから、と依存し始めたことに気づいて、「これはいかん。私の人生は私のものだ」と、一切の占いごとを断ちまして。
私、朝の情報番組で見た運勢も気になって、ラッキーアイテムを必死に探すほど信じやすかったんです(笑)。
なので、一切見ない、と決めて20年くらい過ごしましたかね。
その後色々ありまして紙の箱屋になり、ご縁あって、占い師さんからご依頼を受けて、占い用のカードケースなどを作るようになりました。
お陰様で、私のTwitterのフォロワーさんは9割占い師さんです(笑)。
そうするとどうなるかと言うと、タイムラインが毎朝占い祭り!
ええ、始めの頃はTwitterのミュート機能など知らずにどうしたもんかと思っていました(笑)。
流れてたら見ちゃうので。(私、本と同じで文字の情報大好物なんです)
でもそれが良かったんです。
見ているうちに、同じ朝でも人それぞれ言ってること違うし、同じホロスコープでも読み方違うし、絶対に信じなくてはいけないたった1つの真実のようなものではないんだって思えたから。
流してみていると、徐々に目に留まる、心に響く言葉があると気づくようになって、自分が信じることを選んでいいのだと、ようやく自然に思えました。
箱をオーダーいただいた占い師さんに「信じ過ぎちゃうから怖いんです」と正直にお伝えした時に、「占いは使うものだよ~🎵」と教えていただいたのも良いきっかけでした。
そこから占いを楽しんで見られるようになり、改めてカードに手を出すまでは早かったですね。
長年離れていた占いの世界。
本当は大好きだったもんだから、どんどん楽しくなってしまいまして。
何がって、掘り下げていく調べものがまあ楽しい(笑)。
一目惚れから新しく迎えた sun and moon tarot というカードが、いろんな要素を含んでまして。
作者はベルギーの人、ベースにはトートタロットの影響、ということは占星術・錬金術・カバラも必須、でもウェイト版も垣間見えて、インド哲学や北欧の神話のイメージも取り込んで…ってどれだけ調べればいいのっ(歓喜)!
そんな中、調べものやSNSの隙間で、やたらとカラス(ワタリガラス)を目にすることが増えました。
こんなに目にするなら、何か意味があるのでは?ワタリガラス?どこかで読んだことが…と思ったら、北欧神話の主神・オーディンの使いでした。
フギンとムニン。
フギンは「思考=考えるもの」、ムニンは「記憶=過去を知るもの」を意味すると言われています。
知識を得るための思考と記憶。
夜明けとともに飛び立ち、世界中の情報を集めてきてオーディンに報告する二羽のカラス。
「フギン、ちゃんと帰ってくるかな。でもムニンのがもっと心配。」
と心配されているカラス達。(グリームニルの歌・意訳)
調べ始めと違うことを追いかけ始めることもしばしば、本をとっかえひっかえ、ネットサーフィン大好きでなかなか帰れない身としては、もう親近感しかありません。
トートタロットについて知りたいと本を探したところ、日本語の書籍は少なく、ネットで解説をされている方々の存在を知りました。
なんとありがたい…!
っていうか、これ無料で読ませていただいて大丈夫なの?!と驚きつつ、そうか、趣味でこういうことしてもいいのかと、新たな気づきをいただきました。
(その方達は、色々と収入を得る手段も兼ねていたので大丈夫なようでした(笑))
箱屋としての関わりですが、プロの占い師さんの活動を拝見していく中で、知識はタダで得てはいけない、もしくはタダで提供してはいけないものだと、いつの間にかどこかで思い込んでいたんですよね。
英語の解説書を訳したり、一枚ずつのカードの意味をまとめたいな。
ついでに今まで集めた話とか、新しく調べたことも書いてみたいな。
そんな思いからブログを始めようと思った時、烏滸がましくも親しみしかないオーディンの使いに名を借りることといたしました。
自分の脳内整理も兼ねているのですが、ウフウフと集めてきたいろんな話を書いていこうと思います。
何かの参考にしていただいたり、雑学として娯楽のように楽しんでお読みいただければ幸いです。
どうぞこれからよろしくお願いいたします。
八子